今回は、新築平屋戸建てに住んでみた体験談の中で、資金計画、工事スケジュール、工務点選びの注意点などについてお話しします。
注文住宅か建売住宅どちらにしようか迷っている方や、住宅購入の注意点を確認しておきたい方に読んで頂けると幸いです。
資金計画の注意点
はじめに資金計画について、経験した上で注意すべきポイントをご説明します。
それは、請負契約時点で契約した見積もり金額よりも、最終的にかかる金額は増える可能性が高い点です。
なぜならば、工事が進むにつれて細かいところの仕様を決めていくのですが、その仕様決めで、当初見積もりされていた仕様のものよりも、もっとこっちの方がいいな、もっとここに追加したいなという希望が増えていくからです。
私の場合、具体的には、やっぱり食洗機をつけた方がいいな、収納の棚を増やした方がいいな、ハンガーをかけるポールを追加で設置したいな、玄関フロアとリビングの間には仕切りがあった方が臭いが気にならないから追加したいな、、など
工事途中で建物の中を見学していくと、徐々に住むイメージが湧いてきて、ここはこんなふうにしたいな、という願望が増えてきます。請負契約時点ではそこまで考えが及びませんでした。
私の場合、最終的には当初の見積もり金額よりも約９０万円近くプラスになりました。この９０万円は融資からではなく、自己資金から出しました。
金融機関から融資される上限金額よりも最終的に支払う金額が増えてしまったので、自己資金から捻出しました。
一生に一度の買い物だろうからここは妥協したくないと、つい要望が増えてきてしまったのだと思います。
このようなことに対応できるためにも、自己資金を極力出したくないという方は、融資上限金額は少し多めに見積もっておいた方がいいと思います。もちろん、お借入金額が増えると、その分、月々の支払い金額も増えてしまいます。
ご自身がどこまでのお支払いを許容できるのかを確認しましょう。また、この仕様は本当に必要なのか、どこまでこだわるのか、その点もご家族で話し合い、妥協してもいい点は妥協し、こだわりたい部分はこだわり、納得のいくマイホーム購入にしていきましょう。
工事スケジュールの注意点
次に、工事スケジュール上の注意点をお話ししていきます。
ここで、最も注意すべき点は、何年何月何日から新居に住みたいのかをしっかり確認し、またその旨をしっかりと施工会社さんに伝えることです。
当たり前のことかと思われるかもしれんませんが、かなり重要です。
なぜなら、そこの確認と共有ができていないと、時間の浪費と余計な支出が出てしまうからです。
私の場合、具体的には
■子供の入学式が控えていたので、それまでには必ず引っ越しを済ませておきたいこと
■新居が出来上がるまでは賃貸に仮住まいをしていたので、引き渡し日が遅れると、その分仮住まいの家賃等を余計に支払わないといけなかったこと
■私は引っ越しを自ら行ったので問題ありませんでしたが、事前に引っ越し会社さんへ手配をかけていた場合、引き渡し日がずれると、引っ越し会社さんとの金額の再確認や、日程調整が大変なこと
■住民票や運転免許証などの住居変更など役所手続きをいつまでに済ませる必要があるか、いつならば日を空けて手続きできるかを事前に確認しておくこと、、、など
引越しは結構大変です。あらかじめ予定を立て、またその予定をしっかりと施工会社さんと共有しておきましょう。
外構工事はどうするのか
建物のことばかり考えて、外回りのことは後回しになっていませんか。
私はメインが庭づくりの造園会社に従事していたこともあり、多くの戸建て住宅の庭づくりを経験してきました。
その経験の中で、せっかく建物はこだわったのに、外回りまで考えておらず、工務店さんなどに丸投げをした結果、最低限の砂利敷きや土間コンクリート駐車場のみで終わり、なんとも殺風景な外回りとなってしまい後悔し、外構工事を再度ご依頼頂いたケースがいくつかありました。
多くの工務店、施工会社さんには自社の大工さんはいることが多いですが、外構工事については、外構業者へ「この金額でこんな感じの内容でできませんか」と外注するケースが多いと思います。
あくまでも建物の方で売り上げを伸ばしたい気持ちが強いので、外構工事については二の次になっている可能性があるのではないでしょうか。
もし、建物の外回りにもこだわりたいという方は、設計、施工会社さんの建物図面ができた段階で、気になる外構・造園会社さんに相談してみてはいかがでしょうか。最近では、造園・外構会社さんもInstagramで自社の施工事例をアップしているところが多いです。ご自身が気になるキーワードなどをハッシュタグ検索などしてみましょう。
良さそうな会社さんが出てきたら、問合せをしてみることをお勧めします。良心的な会社さんですと、お客様のご予算に合わせて最適なプランを提案してくれると思います。
工務店選びの注意点
最後に工務店・施工会社さんを選ぶ上でのポイントをお話しします。
正直なところ、口コミや会社のホームページを見ただけではわからないと思います。私もわかりませんでした。
実際に過去に建てられたお客様にその会社に依頼してどうだったかを直接聞けるのが一番いいかと思います。
ただ、それが難しい場合が多いと思います。
結局のところ、お客様が疑問に思うこと・不安に思うことに対して、迅速にこまめに回答してくれるのか、親身になって説明してくれるのか、そこに尽きると感じました。
私の場合、玄関扉の仕様が実際にできるまで把握できておらず、イメージと異なり変更した点（その旨、お伝えしたところ、無償で張り替えて頂きました）、室内の照明も実際に引き渡し受けるまで把握できていませんでした（今では気に入っております）など、細かい箇所で気になるところはいくつかありましたが、最終的には、全て親身にご対応頂けたので、頼んでよかったなと思っています。
住宅購入は一生に一度の大きなお買い物です。後悔しないためにも、工務店さん・施工会社さんとこまめにやりとりをして、その会社さんが信頼できるのか、誠実に対応して頂けるのかを確認しながら、一方で、相手の話を全て鵜呑みにせず、ご自身でも疑問に思うこと、不安に思うことはしっかり確認していきましょう。
建物に欠陥がないか不安に思われる方は、入居前のホームインスペクション（住宅診断）をしてみるのも一つの手だと思います。公正中立な立場で住宅の専門家であるホームインスペクターが新居の診断をしてくれます。
住宅診断について、もっと詳しく知りたい方は、弊社の他のブログを覗いてみてください。
以上、読んで頂き、ありがとうございました。気になること、疑問に思うことなどありましたら、お気軽にお問い合わせください。